韓国薬膳

漢方と韓方(はんばん)

韓国薬膳薬膳は中国が発祥であることもあり、日本で薬膳といえば、中国伝統医学に基づく薬膳が一般的だと思います。一方で、韓国では漢方のことを「韓方」(韓国語読みでは“はんばん”)といい、中国伝統医学がベースになっていますが、漢方の材料を韓国の風土や生活習慣に合うように作られています。

韓国薬膳と「養生」

韓国では、食生活に「養生」の教えが深く根付いています。主に自然発酵食品、特にキムチが代表的薬膳です。発酵キムチを使った肉料理、魚料理、鍋料理、他、味噌自然の恵みをそのまま取り入れ、体の中から健康に、美しくなり、デトックス、野菜の発酵食品を多く使います。

調理方法の特徴

中国式の薬膳と、韓国式の薬膳は、ベースは同じですが、主な調理方法に違いと特徴があります。中国式の薬膳では、調理方法に油を主に使用し、揚げたり炒めたりすることが多いですが、韓国式の薬膳では、食材を煮込んだり、発酵させたりする調理方法が主流です。

韓国薬膳の代表例「キムチ」

韓国式の薬膳の代表例にキムチがあります。野菜を発酵させて唐辛子を加えたのがキムチですが、キムチの発酵菌は、野菜で発酵しているので、キムチを肉や魚と一緒に調理するメニューも多いです。

韓国薬膳の食材

同じ食材もよく使用しますが、韓国薬膳では植物の根や葉、木の実をよく使用します。朝鮮人参も韓国薬膳の代表的な食材で、レンコン(蓮の根)、桔梗の根、ユリの根、菊の根、弦人参(とらじ)等です。

韓国薬膳で使用する主な食材

  • 蜂花粉(ビーポーレン)
    ビー(bee:蜜蜂)、ポーレン(pollen:花粉)の文字どおり、ミツバチが花粉を採取した後、花粉を後ろ足で団子状に丸めて足につけて持ち帰ったものです。ビーポーレンには、体をつくるタンパク質、糖質、アミノ酸、脂肪酸やビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれています。
  • 何首烏(カシュウ)
    ツルドクダミの塊根を漢方薬の生薬として、昔から不老長寿の妙薬といわれ、強壮・強精剤として珍重されてきました。最近では、最近では血液中のコレステロールを低下させる効果が見つかるなど、多くの効果が期待されている生薬の一つです。
  • コクの実
    漢方薬としての歴史も長く、不老長寿、滋養強壮、疲労回復、精力増進効果があるとされています。
    欧米では「ゴジベリー」とも呼ばれスーパーフルーツとして人気があります。
  • 松の実(マツノミ)
    松ぼっくりの中にある種の、胚乳(はいにゅう)と呼ばれる部分を指します。約2,000年前に書かれた中国の書物に記されているほど古い歴史があり、仙人になれる食べ物とされ、体を温める作用があることから、漢方薬や薬膳に利用されてきました。近年でも、健康食品としての需要が高まっています。
  • ナツメ
    中国や韓国では古くから栽培され、生薬としても用いられています。ナツメの実を乾燥したものは大棗(たいそう)と呼ばれる生薬です。
    大棗には強壮作用や、鎮静作用があるとされています。
  • 五味子(ゴミシ)
    マツブサ科チョウセンゴミシの完熟果実を乾燥したもので、漢方薬に用いる生薬の一つです。滋養強壮、鎮咳(ちんがい)などの作用があります。
  • 百合根(ユリネ)
    食用種のユリの球根で、主成分は糖質で、他の栄養素としては、たんぱく質、ビタミンB類、カリウムなどを含みます。漢方では、イライラや精神不安、不眠、更年期の不定愁訴(ふていしゅうそ)に効果があるとされています。
  • 山芋(ヤマイモ)
    ヤマノイモ科の蔓性(つるせい)の多年草です。芋は粘りが強く、とろろや芋がゆにし、漢方では山薬(さんやく)・薯蕷(しょよ)といい滋養強壮薬に有効です。
  • 高麗人参(コウライニンジン)
    中国最古の医学書にも記載された高麗人参(こうらいにんじん)は、日本では漢方薬としておなじみで、アメリカでもサプリメントとなっています。ストレスや病気に対する抵抗力を高め、胃腸機能を高める作用があります。インスリンの働きを高める物質や、血管を弛緩(しかん)させる物質も含まれており、これらの働きで血糖値が下がり、糖尿病の予防に役立ちます。様々な症状に対して効果を発揮します。
  • 金針菜(キンシンサイ)
    金針菜は本萱草(ホンカンゾウ)というユリ科ワスレグサ属に属する植物の花の蕾です。本萱草の蕾である金針菜は生ものを摘んで加熱するか、乾燥したものをもどして料理して食べます。中国では体の不調を改善する薬効のある食材として、昔からよく食べられている食材です。
  • 黒米(クロマイ)
    黒米は白米に比べてたんぱく質やナイアシン、ビタミン類はB1、B2、Eがそろっており、鉄分やカルシウムなどミネラル類まで幅広く栄養があります。食感も良く、毎日食べる白米に少し混ぜるだけで、手軽に生活に取り入れる事ができる食材です。
  • 玄米(ゲンマイ)
    玄米は、籾米(もみごめ)から籾殻(もみがら)だけを取り除いたお米です。白米と比べると約8倍もの食物繊維を含んでいます。癌や生活習慣病の予防、またダイエットにも効果的です。
  • 生姜(ショウガ)
    ショウガ科の多年草で熱帯アジア原産。世界各国で栽培されている。日本には中国を経て古くから伝えられました。主に香辛料として使われます。また、ショウガの根茎は生薬として生姜(しょうきょう)と呼ばれ、中国では紀元前500年頃から薬用として利用されており、発散作用、健胃作用、鎮吐作用があるとされています。
  • 栗(クリ)
    栗はブナ科クリ属の落葉樹になる果実の総称です。全体的にバランスよく栄養成分を含んでいます。中でも、ビタミンB1を多く含む食材です。その他タンニンも豊富に含んでいます。
  • 杏仁の実(アンニンノミ)
    アンズの種子の中にある仁(さね)を取り出したものです。杏仁は鎮咳作用、肺機能の強化などのために古くから漢方で用いられてきました。
  • 甘草(カンゾウ)
    マメ科の多年草で漢方薬に用いる生薬の一つです。鎮痛、解毒、去痰(きょたん)、鎮咳(ちんがい)などの作用があります。
  • 桔梗(キキョウ)
    漢方薬に用いる生薬の一つでキキョウ科キキョウの根を乾燥したものです。サポニン、ビタミンAなどを含み、去痰(きょたん)、鎮咳(ちんがい)、排膿(はいのう)、血管拡張などの作用があります。
  • ツルニンジン
    ツルニンジンは茎がツルになり、根が高麗ニンジンに類似していることから、その名がついたキキョウ科のツル性多年草です。韓国では、古くより健康に良い食材として用いられています。茎を切ると出てくる白い乳液のような汁も健康に良いといわれています。
  • トウキ
    漢方薬に用いる生薬の一つでセリ科トウキの根を乾燥したものです。鎮痛、鎮静、抗炎症、解熱、強壮などの作用があります。
  • 霊芝(レイシ)
    霊芝とは、マンネンタケ科レイシ種のキノコの中国名です。古くから和漢薬(生薬)として用いられ、強壮、強心、解熱、鎮静、利尿、制汗、健胃、整腸、健脳、血圧降下、肝炎などへの効果など数々の薬効が知られており、特に癌、脳卒中、心臓病などの成人病に卓効ある民間薬(上薬、仙薬)として珍重されてきたキノコです。
  • 鹿の角(シカノツノ)
    鹿の袋角を乾燥したものを鹿茸(ロクジョウ)と言い、漢方で増血・強精剤などに用いられています。
  • 阿膠(アキョウ)
    中国で古くから使われている生薬の一種で、血液成分の不足を補ったり、止血したりする働きがあります。鼻血、血便、血尿の改善に効果を発揮します。
  • 白キクラゲ
    白キクラゲは中国では銀耳(イヌアル)と呼ばれ古くから食べられてきたキノコです。中医学の考え方によると「肺」を潤す役割があるそうです。また、腸の調子を整えてくれる食物繊維をはじめ、骨粗しょう症の予防効果が見込めるビタミンD、カルシウム・マグネシウム・鉄などのミネラルも含みます。
  • ハスの実
    れんこんの花の実のことを指します。蓮の実は漢方医学では「脾臓(ひぞう)を守る食べ物」と考えられ、内臓のバランスを整えたり、精力を養って百病を治す薬、健康食品として昔から食べられている食材です。
  • チュイナムル
    チュイナムルは、ゆでた葉にはほのかな甘みがあり、くせがないので食べやすく、おいしいといわれる山菜の一つです。韓国ではゆでてナムルにします。
  • シラヤマギク
    韓国では代表的な山菜の一つです。味と香りに優れています。
  • 甘野老(アマドコロ)
    ユリ科アマドコロ属の多年草で、山菜として食べられます。根茎は打ち身、捻挫の薬として用いられることもあります。
  • タラの木
    主に山菜として食べられます。樹皮は楤木皮(たらのきかわ)、根皮は楤根皮(そうこんぴ)とよんで生薬として用いられます。血糖降下、健胃、整腸、糖尿病、腎臓病に効用があるといわれています。
  • サチャインチ実
    アマゾン地域原産のトウダイグサ科の植物です。サチャインチの「種」がサチャインチ商品としてナッツやオイル、パウダーなどの食用や化粧品の原材料として使用されています。良質な不飽和脂肪酸(αリノレン酸とリノール酸)、タンパク質、ビタミンA、ビタミンEなどを豊富む大変栄養価が高い食材です。